7月25日(火)~27日(木)、2泊3日の探究型合宿学習(全学年希望者対象の合宿学習は本校初)を、秩父市・小鹿野町・長瀞町にて、37名の生徒が集い実施しました。この合宿学習は「フィールドワークによる主体的で深い学び」「より高い目線からの学び」「学年を超えた学びあいの深化」を目的としています。
初日は、小鹿野町にある国指定天然記念物 ※「ようばけ」 に見られる地層を見学しました。小鹿野化石館では講師の方から説明を受け、河原に出向いて実際にハンマーで石を砕き化石を探しました。その後、宿泊施設の大滝げんきプラザに移動して、班ごとに飯盒炊飯とカレー作りをしました。日が暮れて夜には、生徒自身が組み立てた望遠鏡で天体観測を行いました。生徒たちは月のクレーターまではっきりと観察することができ、とても驚いた様子でした。また、施設の天文台にある大きな望遠鏡で、M13球状星団の観察もすることができました。天体観測の後は、講師の棚橋先生から球状星団の誕生の話をしていただきました。
※「ようばけ」 とは白い岩肌を見せる大きな崖で、「よう」 は 巌 [岩] (夕日が当たる様子とする説もある)、「はけ」 は崖の古い言い方にそれぞれ由来しているとされる
2日目は、秩父市にある滝沢ダムの見学と、水力発電・地盤についての知見を深めるフィールドワークを行いました。埼玉大学工学部環境デザイン学科 内村太郎教授に、ダムが作られる土地の地盤に関する講義をしていただいた後、実際にダムを見学しました。生徒たちはダムの真上から両側を観察し、地形とダムの関係性について考察しました。午後は、東京発電の方から、水力発電の仕組みに関する事前知識の話をしていただき、水力発電所の内部を見学しました。生徒たちは見学をする際、東京発電の方に多くの質問をして、より深い学びへとつなげていました。夜は、初日に引き続き、講師の棚橋先生に星座に関する講義をしていただきました。
3日目は、長瀞町にある埼玉県立自然の博物館に行きました。展示を観ながら2日間の学習内容と考察したことを振り返りました。博物館のしおりに載っているクイズ(埼玉ゆかりの動植物について)を解き進める中で、生徒たちはさらに興味を示していました。合宿学習を通じて、下級生が上級生の姿を見て学び合う様子が多く見られました。
事後学習として、生徒たちは、探究型合宿学習で学んだことや新たに疑問に思うことについて調べ、レポートにまとめていきます。生徒たちからは「普段深く触れることのないダムや河原の石、星空などに関心を持つことができた」「日常生活で使っている電気について、あらためて考えることで疑問や調べたいことが出てきてた」などの感想が寄せられました。生徒たちは、探究型合宿学習での様々な体験や大学教授・専門家の高度な話から、学校の学びだけでは得られない新たな視点を持ち、探究心を高めることができた様子でした。
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